2014.03.13

トレクセルの技術と住友スリーエムの画期的な樹脂の軽量化技術の組み合わせ; 自動車成形品での20%軽量化実証済み

トレクセルの技術と住友スリーエムの画期的な樹脂の軽量化技術の組み合わせ; 自動車成形品での20%軽量化実証済み

1) トレクセルの技術と住友スリーエムの画期的な樹脂の軽量化技術の組み合わせ; 自動車成形品での20%軽量化実証済み

プラスチック業界の軽量化ニーズの要求に応えるために、 住友スリーエムとトレクセルは、基準となる組成と同程度の機械物性を保ちながら、プラスチック製品の重量を20%削減できる打開策を示しました。製造者は同時に、寸法精度の改善、工程管理能力の向上、またサステナビリティの改善といった利益が期待できます。この業績は、プラスチックの軽量化において世界で最も先進的な手法の一つを意味します。この打開策は、自動車メーカーにとって大きな影響を与えることになり、各メーカーは益々厳しくなる燃料消費基準や二酸化炭素排出量の削減目標に直面しているため、それらの基準や規制を満たすには、車両全体の重量を削減することが重要な戦略となります。

高強度グラスバブルズを製造する住友スリーエムと、MuCell®射出成形プロセスの唯一のプロバイダーである トレクセルは、トレクセル独自の技術であるMuCell®プロセスと、3MグラスバブルズiM16Kに最適な樹脂と組み合わせることにより画期的な成果を立証しました。

トレクセルと住友スリーエムによるコラボレーションマーケティングは、特に自動車分野においてはプラスチック業界を一変させるものであります。

強度、耐久性、または機能を犠牲にすることなくプラスチック部品の重量を減らすことは、かなりチャレンジな事であり、この画期的なアプローチを通じ、お客様は、部品の完成度を維持させながら工程を短縮し重量を低減が可能となります。

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トレクセルと住友スリーエムにおいては、世界中にあるどの設備でも、自動車アンダーフード、内外装、またその他のプラスチック用途部品で応用が可能です。大幅な軽量化には、無機フィラー充填のPP(ポリプロピレン)やナイロンなど、あらゆる樹脂系で実現可能です。追加される設計部品調整により重量に影響が出る為、特に自動車メーカーにとっては、たとえ重量削減が小さくても重要なことです。自動車メーカーでは、最小のブラケットからエンジンまで、車両のあらゆる部位についての重量削減の可能性を検討する事ができます。

「3Mグラスバブルズ、またはトレクセルの MuCell®プロセス、それぞれ単一で使用した場合の重量削減は、機械特性や物質的特性を損なわないで8%~10%となりますが、二つを組み合わせた場合、お互い補足し合い、大幅な重量削減、サイクルタイムの短縮、寸法精度の向上につながる。 」と、3MグラスバブルズのグローバルビジネスディレクターのDoug Rowen氏は述べています。

3M とトレクセルの技術組合せは、キャビティ内圧を低下させる事により型締め力を低減、ひけを解消させ、また、サステナビリティの増加により、石油化学原料の使用量削減やその他の利点をもたらします。

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3Mが提供する高強度グラスバブルズシリーズの新製品 iM16kは、特に自動車樹脂部品に最適です。 iM16kは、PP(ポリプロピレン)、ポリアミドやその他の高分子樹脂向けの高強度の射出成形グレード用グラスバブルズで、射出成形プロセスやコンパウンド処理に耐えられるよう1600psi以上の耐強度を有しています。iM16kグラスバブルズをMuCell®プロセスと組み合わせることで寸法精度が向上、収縮やそりが減少する結果として不良品の低減につながります。また製造者は、iM16K充填の樹脂を使用した場合、冷却時間が短くなる為サイクルタイムを15~25%短縮することが可能となり、工程管理能力を向上させることが可能となります。

MuCell®技術は、制御された超臨界流体ガスを利用し、微細発泡を形成する高品質な精密工業用部品の製造を可能とし、材料消費量の削減、成形サイクル短縮、また型締め力の低減により製造コストを大幅に削減させる事を可能とします。MuCell®プロセスにより、自動車部品メーカーは、自動車全体の重量削減や燃費向上のために樹脂部品を軽量化することが可能となります。 更に、予測可能かつソリや変形なしで、低価格のポリオレフィン系樹脂の使用も容易となります。

住友スリーエムとトレクセルの融合技術は、前例のない射出成形品の大幅な重量削減につながります。また、プラスチック部品の設計自由度にスリーエムのグラスバブルズ iM16KとトレクセルのMuCell®プロセスを融合することで、プラスチックの軽量化の新たな要因へとつながります。住友スリーエムのテクニカルサービスもトレクセルのプロセスエンジニアも、お客様が要望する軽量化の目標に対し、グローバルで支援します。

「住友スリーエム及びトレクセルの技術もそれぞれ、多くの用途の軽量化達成に役立つ独自のプロセスを証明したが、お互いの技術を組み合わせることで、重要な性能要件を損なうことなく、より大幅な重量削減を立証することができた。」とRowen氏はコメントしています。

住友スリーエムグラスバブルズについて詳しくは、下記ウェブサイトをご覧ください。http://www.3m.com/engineeredadditives

トレクセルの技術について、詳しくは下記ウェブサイトをご覧ください 。http://www.trexel.com

トレクセルについて
MuCell® マイクロセルフォームはマサチューセッツ工科大学(MIT)によって考案された技術で、同技術の更なる開発と実用化に向け、1995年にトレクセルが世界的独占ライセンスを取得しました。今日、トレクセルは世界で唯一のMuCell®プロセスのプロバイダーであり、同技術に関する広範な世界特許を保有しています。トレクセルでは MuCell® プロセスに不可欠な装置や部品の販売に加え、エンジニアリング・サポートやトレーニング、設計や加工に関するサービスを提供しています。

またトレクセルは、米マサチューセッツ州ボストンに本社及び樹脂加工開発ラボを置き、先端的な樹脂成形技術の開発を通じて樹脂成形加工メーカーをサポートしています。

そして世界各国の顧客をサポートするため、欧州、日本、東南アジアに子会社を配置し、それぞれに樹脂加工に関する有能なエンジニアが在籍しています。更に有能なディストリビュータからなるネットワークによって、トレクセルの子会社は世界規模で増加しています。

  • TREXEL Inc.
  • Steve Braig, 社長兼CEO

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