2013.11.18

プロセスコントロール&クーリングが我々に及ぼす影響 (2)

プロセスコントロール&クーリングが我々に及ぼす影響 (2)

前回の記事より続く。

真水の実態

• 地球上の水の3%が淡水です。
• このうち利用可能な水は30%です。
• つまり、地球のたった1%の水が飲料水に可能なのです。
• 家庭やビジネスや工場ではろ過や薬品を用いて再利用しなくてはなりません。
• 水を泥や薬品などの汚染なく上手に使用することが必要です。このことは次世代の水コスト節約になるだけではなく、もっと大切なこととして使用できる真水の確保になるのです。

衛生と安全と環境

従来の水の冷却は水を蒸発させるしくみです。これらは運転コストがかかり非効率なだけでなく、一般生活や従業員やその家族への健康被害を潜在しています。

クーリングタワーは成形工場などの工業プロセスで使用される水の冷却装置です。
暖められた循環水はタワーの上部からシャワーされ板状の内部を伝わって空気に吹かれ気化熱で冷却されます。
冷却された水は、タンクに溜まり工場内へ送り込まれ各機器から熱を運んで再びタワーの上へ戻ります。

循環水を冷却する空気はミスト(霧状の水)を形成します。このミストはタワードリフトと呼ばれます。ミストはタワー上部から放出され数百メートル先まで浮遊します。危険なのは、このタワードリフトにリジオネラ菌が含まれていることがあり人が吸ってしまうことです。
リジオネラ菌は肺の病気を引き起こし40%の人が亡くなる報告があります。

リジオネラ菌の増殖と健康被害を防ぐために、すべてのタワーは水質管理会社により専門的な殺菌水質処理をしなくてはなりません。
しかしながら、この殺菌方法はさらに健康被害と環境問題を引き起こすのです。

クーリンタワーは水を蒸発させ消費することを説明しました。クーリングタワーは平均的に冷却システムの時間当たり循環水量(l/hr)の1.5%を毎時蒸発で消費します。

たとえば、50台の成形システムの平均的な冷却水量は150 m3/hrです。
水1m3は1,000リットルなので、150,000 l/hrの1.5%すなわち毎時2,250リットルの冷却水を消費するのです。この消費された水は継続的に工場やビルの水道水から補充されるのです。

継続的な消費と補充がもたらす問題
1. 水システムに溶け込んでいる物質や浮遊する有害物質は蒸発しないで水中に残り、それらの濃度が濃くなり、スケールを引き起こし冷却のリスクになります。
2. さまざまな殺菌化学物質や抑制剤は、蒸発しないかまたは水と同じ比率で蒸発しません。

したがって、クーリングタワーのこれらの諸問題の解決策として、有害物質や薬品を含む噴霧を回収しなくてはなりません。もちろんこの噴霧には有害薬品や蒸発で濃縮された有害物質が含まれています。水道水に混じってしまう前に浄化しなくてはなりません。このような浄化方法には費用がかかりエネルギーのようにコストは急増するのです。

応用パート1-概要

現代的な作業スペースは、効率、省エネ、環境保護との戦いです。反面それらは経済的で財務上実現的でなくてはなりません。

フリジェルがフォーカスすること:
• 安全な作業環境
• 汚染物質の削減
• 不良品のムダの削減
• 製造時間のムダの削減
• オールドテクノロジーによるエネルギーのムダの削減

一方、一般的な工業会では別な観点を考慮しなくてはなりません。
1. 損益
2. 原価低減
3. KPI; 重要業績評価指標
4. COP; 成績係数
5. ROI; 投資回収率
6. ROA; 総資産利益率

フリジェルは「しなくてはならないこと」と「できること」をつなぐ架け橋を提案します。
安全作業環境、環境保護、生産性向上、利益向上をする高性能プロセスコントロール&クーリングを提案します。
フリジェルのプロセスコントロール&クーリングは通常ROIは24ヶ月未満です。節減による利益はたいていの場合2年以下で設備費用に達するのです。

フリジェルはこれまで顧客に利益解析、ROI解析をおこなってきました。ほとんどの場合ROIは1年半から3年以内です。
これは成形工場ではなにを意味するのでしょうか。
2013年6月に解析したドイツの顧客での実例を紹介します。

フリジェルの解析チームは、37台の成形システムを4時間分析し、概算見積を作成しました。
USD1ミリオン(1億円)の投資が省エネと節水とメンテ削減で2年で元が取れ、しかも10%生産効率が上がることが、この概算見積に記載されています。
フリジェルエコドライシステムは従来のクーリングタワーシステムよりも工事費用を大幅に削減できます。この顧客は現在計画中の新工場用に導入することを検討しています。

フリジェルはこのドイツの顧客に成形トライ用として1台のマイクロジェルを7日間貸出しました。顧客は最初の24時間でマイクロジェルを3台の成形機にトライし、サイクルタイムをそれぞれ7%、10%、14%削減しました。その上フリジェルのドレンキット装備で金型交換時間を削減できることを見つけました。
工場建設は費用がかかります。機械購入には費用がかかります。従業員の皆様の教育にも時間と費用がかかります。だからこそ機械の性能を最大限に引きだしておくことは賢明なことなのです。

新工場用に提案を要望したこのドイツの顧客から既設工場の提案も要望いただきました。

次に別な実例を紹介します。
最近、高級なドイツ製とスイス製の成形機システムを購入した顧客です。
この顧客は風呂や台所で使用するシリコンフィルターのカートリッジを生産する会社です。
フリジェルの営業技術の担当者がプレゼンしているときに、顧客は今抱えている成形品質の問題について彼に解決の提案を求めました。顧客が下請けしている成形品の落下試験で6%から10%の不特定なひび割れ不良が出る問題です。

このフリジェル担当者は、不特定な不良の原因についてすぐに冷水の温度変化に的を絞り込みました。フリジェルのマイクロジェルはただちに7日間テストの準備をしました。
マイクロジェルによる高精度な冷水の温度調節によって、顧客が抱えているひび割れ品質不良の問題は直後に解決されました。この顧客はすぐにマイクロジェルを購入し、その後フリジェルエコドライシステムも購入しました。

フリジェルはこれまでにないプロセスコントロール&クーリングを提供することで、お客様に橋を造るお手伝いをします。

企業収益と企業責任との間に架ける橋。

次号へつづく。

  • Frigel Asia Pacific Co., Ltd.
  • Benjamin Sutch, President Service & Sales Asia

PAGE TOP